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野田村産山葡萄とは

1.野田村での山ぶどう栽培

 当地方では、山ぶどうは古くから滋養強壮によいとされ、山野から採取される山ぶどうの果汁は、産前産後の女性に飲用されるなど、大変貴重なものでした。
 山ぶどう栽培に当たっては、山野に自生している山ぶどうから優良な系統を選抜し、挿し木などの方法で増やしたものを使用しており、純粋で素朴な自然の味が生きております。
 野田村の澄んだ空気・水・土が育んだ山ぶどう。初夏、太平洋からの涼風「やませ」により、じっくりと育ち、熟成された果実は、大自然の力がぎゅっと詰まっています。
 この山ぶどうを高台にある農家を中心に現在11戸が約11ヘクタール栽培しています。

2.山ぶどうの加工状況

 山ぶどうは、生食での利用は限られ、大半が飲用を中心に加工されております。このような中、野田村で生産された山ぶどうは、地元に加工施設がないため、近隣の加工施設に製造を委託し、販売しております。
 商品化している加工品は、山ぶどうワインやジュース等を中心に原料の山ぶどうの果実の品質の高さなどから高い評価を受けております。

 貴重な資源である山ぶどうの栽培を継続していくためには、ワイン醸造等地元での加工への取り組みが急務で、また、東日本大震災大津波により甚大な被害を受けた野田村の復興にワイン醸造等が大きな役割を果たしてくれるとの思いから、平成28年度からのワイナリー事業への新規参入を決意しました。

3.ワイナリー事業新規参入への思い

野田村産山葡萄ワインの特徴

色は濃い紫、香りは野山を散策している野趣のニュアンスの中に熟したジャムのような果実味、山葡萄本来のしっかりとした酸が後口を引き締めてくれます。 今、飲んで頂いても、山葡萄ファンにはたまらない生き生きとした酸味としっかりとした果実味が癖になる味ですが、あと半年くらい寝かせる事により酸がワインの中に溶け込み、奥にある上質の果実の甘味が現れ飲みやすく滑らかなテイストになります。

 (シニアソムリエ 坂下 )

野田村産山葡萄の収穫風景

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